HP Pavilion dv6000シリーズが4台。
直せたもの、直せなかったもの、九死に一生を得たもの、いろいろありますが、紹介してみたいと思います。
★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。
HP dv6000 画面が映らない 修理失敗
まずは1台目。ご依頼は当方でのリフロー修理。
診断加熱により、グラフィックチップの半田不良を特定。リフロー機による本加熱を行ったところ、チップが破裂。失敗しました。素直に認めます。申し訳ありませんでした。
HP dv6700 画面が映らない リフロー修理
こちらもご依頼は当方でのリフロー修理。すごい量のホコリが溜まっていました。
チップにはコーナーボンドが一周張り付いています。このボンドがあると、フラックスが逃げ場を失い、半田がブリッジしてしまうことが多いので、予め除去してから作業します。
こちらは修理成功となりました。
HP dv6000 画面が映らない 修理不能
まずはキーボード下に液体の混入痕を発見。そしてその付近に、激しく破裂したチップコンデンサが…。お客様に聞いてみると、液体をこぼしたのはずいぶん前のことだったと。今回画面表示がなくなるまで、この破裂した状態で動いていたことになるのか?
チップセットを診断加熱するも表示の復活は無し。本気で加熱してもダメでした。
このコンデンサが原因なんだろうか…。
かろうじてランドは生きていたので、半田付けは成功しましたが、やっぱり状況に変化はありません。
マザーボード交換はご予算を超えてしまい、結局修理キャンセルとなってしまいました。残念。
HP dv6000 電源が入らない…と思ったら?
症状は全く電源が入らない。そして以前から、スピーカーからの音声出力もなかったそうです。
ご予算は1万円。あらゆる故障の可能性が考えられます。最悪はマザーボード交換になるかも、とご案内したところ、「修理せず」というお返事をいただきました。
もしかすると、CMOSクリアで復活するかな?そう思い、再度メール。底面の蓋を取り、ボタン電池を外してしばらく放置してもらうことに。結果は…変化無し。
しかし、思わぬ事に気づいてもらえました。電源ボタンに反応は無いが、横にある「QuickPlay」のボタンをタッチすると起動する事が明らかに!
電源スイッチか、スイッチ基板の不具合の可能性が出てきました。これならご予算内で十分いけます。
さて、お持ち込み頂き検査開始。タクトスイッチの導通は正常。用意しておいた交換用サブ基板を付けて電源投入…入りません。あとはフラットケーブルか…。
この小さなスイッチ基板とスピーカーが繋がっているのがわかるでしょうか?音が出ないのも、この故障と関係しているはずです。
結論、ケーブルの断線が原因。このケーブル1本のために廃棄されるところでした。良かったね、dv6000。しかし、解体歴も無いのに、なんで断線するかな…。
ケーブル交換後、電源は投入され、サウンドも出るように。
想定していた中の、最も安い料金で修理が完了したことに、大変喜んでいただけました。
dv6000シリーズ、過去にリボール修理したものが、再発を繰り返したり、修理に失敗したり…あまり良い思い出は無いのですが、ご依頼とあればまだまだやります。ただ、本体の価格相場は相当下がっているので、高額な修理は発生しないでしょうね。
★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。