VAIO VGN-SZ92PS SPEEDモードで縦縞・起動しない

SZ92PS

SONY VAIO VGN-SZ92PS、nVIDIAのグラフィックアクセラレーターを使って描画する「SPEEDモード」と、インテル内蔵グラフィックを使用する「STAMINAモード」をスイッチで切り替えることが出来る機種です。

今回はSPEEDモードでのみ、Windowsが起動しない症状、修理はお勧め出来ないのですが…

★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。

SZ92PSにて画面に縦縞の線が入る不具合がありまして、修理をお願いしたいと思い連絡しました。電源を投入後、SONYのロゴマークは出るのですが、縦縞の線が出てきてその先は画面に何も映らなくなり操作できません。この機種はGPUの切り替えができる機種でして、STAMINAモードとSPEEDモードがあり、STAMIAモード(インテルのGPU)は問題なく表示され使えるのですが、SPEEDモード(NVIDIA Geforce Go7400) では上記の症状が出て操作できません。

STAMINAモードでは正常動作する、GPUの修理に失敗すれば、どちらのモードでも起動しない、電源すら入らなくなる可能性があるという、非常に高いリスクを負うことになります。

どちらのモードでも正常に起動しなければリスクは無いに等しいです。このあたりをしつこく説明した上で、GPUのリボール修理を承りました。

SZ92PS

「SPEEDモード」では、縦縞が入り、Windowsは起動しません。

SZ92PS

「STAMINAモード」では、正常に起動します。

SZ92PS

バラして診断します。IntelのSSDが入っていました。

SZ92PS

解体困難。

SZ92PS

マザーボードを取り出しました。

SZ92PS

冷却ファン部分には、丸まった綿ぼこりが転がっていました。

SZ92PS

こちらが半田不良に陥っていると思われるグラフィックチップ(GPU)です。

SZ92PS

チップを診断加熱して仮組み。仮組みも大変。モードをSPEEDに合わせます。

SZ92PS

深刻なエラーから回復。SPEEDモードでWindowsが起動しました。

SZ92PS

この後、再度マザーボードを取り出し、基板をBGA実装会社へ送り込みます。

約1週間ほどでチップの再実装修理は完了。ストレステスト後、返却となりました。

SZ92PS

VAIOのGPU切り替え機能が付いた機種、修理後はSPEEDモードは使わないというお約束(いずれ半田が劣化して再発するため)で、修理後の保証をお付けしています。なので、今回STAMINAモードでは動くという状態、修理する意味はあるのか?お客様次第ですが、通常は修理はお勧めしておりません。

また、VAIOのグラフィック修理では、特定解体困難機種として、追加工賃を頂いております。詳しくはお問い合わせ下さい。

★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。