DELL XPS M1330、画面が乱れてWindowsが起動しない症状、初めて修理する機種です。
今回はGPUの再利用では無く、新バージョンのチップに換装し、温度測定の実験もしました。
電源を入れると、虹色縦ライン、ひじょうに美しい乱れかたです。
底カバーを外すとすぐにチップ類にアクセスできます。
さくっと診断加熱して正常起動を確認。ヒートシンクを戻してGPUの温度を測定します。
うぉー、すごい。GPUロード100%、開始から30秒ほどで、61℃から81℃まで急上昇!
3分ほどで93℃まで上がりました。まぁ、ノーマルの熱伝シートだし、一度剥がしてもいるのでしょうがないか。
基板はいつもの通り、リワーク会社へ。チップは新バージョンのG86-631-A2へ交換します。
回収した基板で正常起動を確認しました。
さて、いろいろ試してみましょう。と言ってもウチにある熱伝導シートは薄いモノばかり。薄すぎて密着しません。
ノーマルは結構厚めです。このノーマルでのテストでは、修理前と温度は殆ど変わりませんでした。
こんなのしかありませんでした。厚さ2mm。
うわっ、こりゃだめだ。100℃を超えました。ちょっと分厚すぎたか。
やはり銅板を使う事にします。1.5mm厚。
79℃か…。ノーマル温度より14℃落ちています。でも高い。
こんなファン付き冷却台があったので乗っけてみましょう。
なんだか頼りないな~。
ちなみにバッテリーがPCを浮かすための足になっているので…
すごい急坂!(↑底カバー開いてますが、きちんと付けてからテストします)
変わんね。つか、温度が一時的に高くなってる部分も。
カバーを外して、ヒートパイプに直接ファンの風を当ててみます(危ないのでまねしないで下さい)。
これは効果有り!75℃で安定しています。
いろいろやってみましたが、基本的にチップの発熱が高すぎ・冷却弱すぎのため、GPUに負荷の掛かる作業はお勧め出来ないです。
2007年前後のnVIDIAのGPUは、素材に問題があると公表されています。新バージョンのチップが発熱対策されたものであるのかは不明。製造年度が新しいことは間違いないのですが、正確な情報がありません。この記事を書いているのは、修理の9ヶ月後。確認したところ、再発はしていないそうです。このまま生き続けることを願います。
★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。