HPのTouchSmart tx2 1020AU、タッチパネル搭載でタブレットにも変身するノートパソコンです。
映像の出力不良、故障箇所は、液晶パネルなのか、グラフィックチップなのか、判別が難しいところです。
液晶はタッチパネルです。液晶部分を180度回転させ閉じ、タブレットのようにして使用できますが、回転させた状態でも同じ個所が(液晶と本体の接続部分から2/3)が表示されません。VGA端子が付いており、他のデスクトップパソコンで使用している液晶モニタを接続すると、その液晶モニタにはきちんと表示されます。これは修理可能でしょうか。
LCDでは3分割?、外部出力は正常、通常は液晶パネルかケーブルが悪いと判断します。
パネルを注文してから、実は原因は別と判明してしまっては目も当てられません。まずは当方にある、tx2000の液晶パネルを使ってパネル不良を確定させたいと考えました。
先にtx2000を分解します。
LCD裏側のケーブル配線はすごいことになっていた。
tx2000から外した液晶周りのベゼル、tx2のものと並べてみると、いくつか違っている箇所があります。
tx2もバラしてみましょう。おや、中身はぜんぜん違うな…
在るべきところにインバータも無い。
tx2はLED液晶でした。手持ち部品で動作確認出来ず。
しかし、ここでパネルを注文するには勇気がいります。チップセットの故障で、こういった症状が現れる時があるので用心が必要です。
内部掃除を兼ね、チップセットを加熱診断。症状が変わらないのを確認してから、パネルを注文しました。
注文したパネルが到着。タッチには非対応です(お客様了承済み)。しかも光沢…
装着して恐る恐る電源を入れてみると…映った~。素直に液晶パネルの不良でした。まずは一安心。
しかーし!タッチスクリーンの厚みがない分、パネル周りに数ミリの隙間(沈み)が出来てしまいます(これもお客様了承済み)。
元のパネルです。ダメ元でLCDの上に被さった”タッチパネル”を引き剥がしてみましょう。
ビッタリ張り付いた両面テープを慎重に…取れました。
購入したパネルに同じように載っけます。
表示は先ほど同様問題なし。これで非光沢になりました。
そしてタッチ機能。
つん。
ちょん。
おぉー、パーフェクト。かなり精度良く反応します。
パネルをひっくり返してタブレットに。
想定した中の最も良い結果で修理完了、いやー、うれしいです。お客様にも喜んでいただけましたが、このようなものが移植できるとは知らず、ビックリしたのは施工した自分自身でした。