東芝、dynabookのQosmioシリーズ、G30/95Aです。
修理依頼の多い、F40よりも一回り大きなG30、お客様からの情報によると…
起動不可(windowsロゴ後にブルーバック)の状態で、HDDリカバリ・DVDリカバリをしても同様の症状でした。液晶に縦線がひどくなってきた上での起動不可であり、セーフモードでは問題なく起動して操作も正常です。
確かにすごい荒れ模様。縦線だらけです。
そしてブルースクリーン。「0x00000050」良く目にするストップエラーです。
グラフィックチップの半田不良の疑いが濃厚。バラしていきます。
マザーボードを露出。GPUの裏側に当たる部分が…
炙られたように変色しています。「歴」アリと見ました。
マザーボードを取り外し、ヒートシンクを取り去ると、
やっぱり。修理歴あり。それにしても汚いな~。コーナーボンドにリフロー機のノズルを密着させたのか、12箇所のチョン付けボンドがぐちゃぐちゃです。
この系統のボンドは、ある特殊な液体で軟化させる事が出来ます。きれいにしましょう。
清掃が終わり、nVIDIAのGPUをリフロー処理します。結果は…
起動しました。しかし、縦縞はそのままです。VGA外部出力は正常。
この多数のライン抜けが、GPU半田不良の後遺症なのか、液晶パネルの不具合なのか、切り分けなくてはなりません。そうだ…
ジャンクの抜け殻G10があることを思い出しました。LCDパネルを外してみると、リビジョン違いで装着できそうです。ただし、こちらもライン抜けしていた記憶があります。
これをG30に装着して、元パネルと同様のライン抜けなら、GPUの不具合と考えられます。
わっはっは。やっぱり激しいライン抜け。ですが、抜けている場所が違っていますね。本数も少ない。元のパネルは不良と確定したいところですが、さらに思い出しました。
先日、USBコネクタを引っこ抜いた同じG10のマザーボードがあることを。
このG10マザーとG30液晶の組み合わせではどうか。G10マザーは動くのか不明です。とんでもない仮組みですが、これでも機能します。いってみましょう。
じゃーん!点きました。ひどい模様ですが、ライン抜けは再現出来ています。
違うマザーボードで、同じ液晶パネルを使った表示結果が以下の画像。全く同じ間隔・色で、カラフルなライン不良が出ています。
GPUは復帰しましたが、パネル不良が確定。このパネルのまともなモノ、入手困難です。このGシリーズの液晶パネルはなんせ不良が多いし。
外部出力なら、ある程度の期間は使えると思います。ご予算もあります、残念ながら修理はここまで。
★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。