HP Pavilion dv9500 GPUリボール修理&ケーブル断線修理

Pavilion dv9500 GPU

HP Pavilion dv9500、例によって画面に何も表示されません。

お客様が何度か分解し、ドライヤーでリフロー処理して復活させていたようです。この「分解歴」が少々厄介なモノになってしまいました…

何度か自分でリフローしたのですが、再発するので修理をお願いしたい。「BGAリボール・再実装修理」希望です。

画面表示不良、GPUの再実装のご依頼ですね。了解しました。

では、分解していきます。まずは、底面ネジ類を外し、キーボードを捲り上げます。

あぁっ!ケーブルが切れている…外れているのではなく切断されちゃってます。このケーブルは電源スイッチが付いてるパネルの、DVDの再生や音量の調節を行うタッチパネルのものです。同様に電源とタッチパッドの2枚のフラットケーブルもかなりやばい状態でした。

事前のご連絡は無く、少々あせりましたが、分解時に何度も抜き差しするうちに折れてしまったようです。

Pavilion dv9500 GPU

マザーボードはリフローで画面表示を確認しましたので、GPU再実装のため実装工場へ。

その間にフラットケーブルの再生に挑戦します。

Pavilion dv9500 GPU

先端をカットし、ナイフとヤスリを使って、皮膜を慎重に削り取っていきます。ケーブル長に余裕があるので、何度か失敗してもオッケー。

Pavilion dv9500 GPU

数日後、戻ってきた基板に繋いで電源ON。グラフィックは問題なく動作、しかし修復したケーブル先のパネルが光りません。うまくやったと思ったのですが。

よく見るとパネル側も半切断状態でした。固定するためのストッパーも破損しています。

Pavilion dv9500 GPU

反対側も同じように処理してがっちり固定します。これでどうでしょう。

Pavilion dv9500 GPU

点きましたね。バッチリ。

Pavilion dv9500 GPU

実は組み立て時にもタイムロスが…。完全に組み上げる最後の作業、底面のネジをしめていくと、本数が足りないことに気付きました。数は4本。

ネジが余ることはあっても、足りないということはまずないはず。絶対に紛失していない自信はあったのですが、よーく思い出しながら考えてみます。少し解体し、内部を確認。おかしくない…

底面のネジ(私は1番と命名)は、キーボード下やファンの固定ネジと一緒。分解するときは気付きませんでしたが、ひょっとして内部側のネジが始めから無かったのでは?

問い合わせたところ正解でした。内部の不要と思われるネジは付けていないそうです。それなら良かった。

Pavilion dv9500 GPU

パネル操作は問題なし。ですが、コネクタがある辺りを押すと消灯してしまいます。離すと点く。ケーブル修理はサービスですので、ここまでで勘弁してもらいましょう。

Pavilion dv9500 GPU

お客様より

ケーブルについてサービスで修理していただき、誠にありがとうございます。どうしようもないとあきらめておりましたので、非常に感謝しております。

喜んでいただけて幸いです。

★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。