当社一番の常連となっている機種、LaVie PC-LL550RGの修理依頼が4台続けて入ってまいりました。
続くというよりも同時です。北は北海道、南は九州まで、全国から集まってきております。ありがたいですね。
症状は全て同じ、
電源は入るが画面が映らない。DVDドライブにアクセスを続けている。
まずは1台目です。
光学ドライブ・メモリー・CPUを交換しても症状は改善せず。DVDドライブへのアクセスは、
ガツン、ツー、ツー、ガツン、ツー、ツー
と、「ツー」の部分はモールス信号のような電子音です。この音は、今回の4台全てに共通していました。
AMDのチップセットをリフローします。
仮組みでNECのロゴを確認。
幸先の良いスタートとなりました。
2台目です。こちらはちょっとわけあり。
メモリーを増設したところ、Windowsが起動せず、DVDドライブへアクセスを続けている。CMOSバッテリー切れかと思い、バックアップ電池を外そうとしたところ、電池のソケットごと引き抜いてしまった。その後の動作は未確認。
という事で、半解体状態で届きました。
取れてしまったソケットと電池。
基板は無事でしたが、よく見るとソケットのマイナス端子が途中でもげてしまっています。これでは使えません。
とりあえずボディをめくり上げます。
ジャンクなマザーボードからソケットを移植しましょう。
取り外しました。
基板に残った半田と端子のきれっぱしを除去して、
移植分を実装しました。
さぁ、どうだ…起動しませんでした。電池の電圧は問題なし、メモリーは正常に動いていた時のものを使っています。
結局、こちらもチップセットのリフローで改善。
復帰後は更新プログラムの構成画面からスタートしました。
その後、無事にWindowsが起動。
増設予定だったメモリーを検査してみると、エラーの嵐。
メモリーの故障と、チップセットの故障、因果関係は無いはずです。単なる偶然か…。
強引に推理するとすれば、メモリーを交換する際に外す裏蓋、これはヒートシンク・チップセットにテンションを掛ける役割も兼ねています。このテンションでかろうじて圧着していたチップセットの半田が、裏蓋を外した開放感でオープン状態になってしまった、こんなところでいかがでしょう。
3台目いきます。
ここまで修理した3台、壊れた後ですべてお客様がファンの掃除を行っています。かなりの量を採取した方も。やはり原因はホコリによる放熱不足と考えられます。
この日、3台目。もうこの頃になるとマザーボードを外すまでの時間が5分を切っています(計りましたw)。
リフロー&仮組みでロゴを確認。そろそろこの画像にも飽きてきたとは思いますが我慢してください。
復活です。
4台目は一日遅れてのご到着。
症状は全く一緒ですが、初期診断の3点セットで動作確認。改善はないのでリフロー。
きましたね。この画像ももうこれで最後なので許してください。
へたった放熱シートは、熱伝導性の良いゲルシートに交換。
無事、復旧に至りました。
ストレステスト中。ピンクのRGに「自分を責めるな」と言われてしまいましたが、今回は4台パーフェクトでしたよ。
★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。