SONYのVAIO、高性能nVIDIAグラフィックチップ搭載のノートPC、VGN-FZ51Bです。ご覧の通りの縦縞模様や、”a”の文字が羅列、「Windowsを通常起動しますか?」の画面になり、進んでもお先真っ暗という状態です。
GPUに問題あり、ご依頼のリフロー修理を施します。
電源スイッチ類のパネルを外すと…早速ヒンジ辺りに綿ボコリ。このヒンジとスピーカー下に排熱ファンがあります。
分解中。ノートPCと言えば大抵は、底面のネジを全て外して切り離すと、底ケースにマザーボードが残りますが、この機種は逆です。上面(キーボード側)にマザーボードが残ります。やりづらい。
写真を撮り忘れましたが、ファンの排気口、その他あちこちに綿ボコリが存在していました。やはり排熱不足でチップの半田がやられてしまったようです。
分解はそれほど難しくはありませんが、ケーブルの取り回しがひじょうに面倒なつくり。よく覚えておかないと、どこを通ってたっけ?なんて事になりそうです。
取り出したマザーボードです。熱伝導グリスがコチコチに固まったGPUを加熱していきます。
施工後の仮組みで起動を確認しました。ロゴの表示が一瞬なので、予測でシャッターを切ったら思いっきり手ブレしてました(^^;
うーん、ハイスペック。Full HD 1080、などと誇らしげにシールがありますが、これはHDMIでの外部出力時です。本機の液晶パネルは、15.4型ワイドWXGA(1280×800)ですんで、普通にノートPCとして使うにはHDの恩恵がなく、発熱で故障が多発という、皮肉な結果となっています。
裏面のファン部分。高価なパソコン、枠で囲った部分をカバーにして、ファンの清掃が簡単に出来るような気配り設計が欲しいところですね。
一度”綿”となってしまい、排気口に詰まったホコリは、残念ながら分解以外に取り出す手はありません。こまめにエアダスターなどでホコリを吐き出させて対策して下さい。
本組みの後、長時間のストレステスト、ドライバの更新などを行って延命修理完了となります。
★2016年3月を以て、グラフィックチップの修理は、受付を終了しました。データ救出は対応可能です。
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年末・お正月も普通に修理を受け付けています。お気軽にお問合わせください。