いつも同じパターンのコンデンサ破損で電源が入らない、NECのLL750/F、今回は異例とも言える多数の破損箇所が出たので紹介します。
いつものあれでしょ、とソッコーで直せる気でいましたが、とんでもないことになっていたんですよ。
この機種の修理事例は以下の記事で沢山書いています。
★LaVie LL750/F 電源が入らない https://pc-pc.biz/wp/11216
パンクするチップコンデンサは2つのエリアのどちらかが常です。
基板を見ると、保護シートに焼けた痕が。
やはりここですか。交換します。
念のため、もう片方の地帯も調べると、コンデンサはパンク、ヒューズも切れていました。両方のエリアというのは初めてだと思います。
んで、こちらも交換するが、電源は入らず…。ん~?雲行きが怪しくなってきました。
基板に19Vの電圧は来ています。通常スルーするところを検査してみると、入り口付近のMOSFETが死んでいました。交換です。
しかし…まだ電源は入りません。どうなってる??
基板のその裏側、さらに入り口に近いところのヒューズが焼き切れていました。これじゃあ、いつまで経っても電気が流れないわけだ。
さらにもう1箇所発見。右側サブ基板(USBポート等)に繋がるヒューズもブチ切れていました(パンクしたコンデンサのライン)。起動には関係無いかもしれないけど、組み立て前に気付いて良かった(^^
これでやっと復活しました。
破損パーツは計6つ、過去最高記録です。ちょっと信じられないくらい。
このPC、ハイスペックで液晶はダブルLEDバックライトでメチャ明るい、多くの電力を使うため、ACアダプターからは、最大6.3Aもの電流が流れます。基板がショートした状態から、何度もアダプターを差し続けたことで、次々と破損が起きたのかもしれません。
サブ基板用のフィルターを除いては、破損部品の発見が遡っていますが、破損していった順番通り、交換していったのでこれで良しとします。
凄い!動いたんですねー!惜しみなく時間と労力を費やして下さった事に、心から感謝します!誠にありがとうございました!
かなり時間が掛かってしまいましたが、お役に立てて良かったです。
ご依頼ありがとうございました。