NEC VersaPro VK13MB-B(PC-VK13MBBCB)、お近くからのお持ち込み。
「電源は入るが、起ち上がらずに、20~30秒後に電源が落ちます」とのことです。
電圧は落ち着いていて、電源も入るので、メモリー不良だったら軽傷だな、なんて思いながら診断…違いました。分解します。
CMOSクリアもダメ。ヒューズでも触ってみるか、と検査したところ、1箇所切れているヒューズを発見。しかし、ヒューズを切った原因があるはずなので、その他もチェックしていきます。
マザーボードを取り外し、裏面も検査。
あ、表面の飛んだヒューズはコレ。
んで、裏面。3秒で見つかりました。チップコンデンサの破損です。
こりゃ、派手に逝ってますね。
まずはこのコンデンサを交換。
次にヒューズを交換。
直ったかな?仮組みで電源を入れてみると、症状変わらず。同じように電源が落ちます。
ですが、DC電源の電流値が乱高下するという変化が。ショートまでは行っていないが、怪しいパーツがありそうです。
コンデンサ類に導通は無し。ただ、交換したヒューズ付近がほんのり暖かい。すぐに電源が落ちてしまうし、故障部品の判断が付かないので、怪しい一帯を凍らせて発熱部品を探してみます。
静止画ではわかりづらいので、YouTubeに動画を載せてみました。
特定(^^ 取り外したコンデンサ、ショートはしてないし、外観の破損も無し。死にかけのくせに、生きたそぶりはやめていただきたい。
無事に起動しました。電源落ち無し。
切れたヒューズ地帯を修理したことにより、以降の回路に電流が流れ、死にかけ部品にたどり着いたという例となりました。
お仕事で使われいるようで、決して新しいマシンではありませんが、解像度も高く、サクサク動きますね。ご依頼ありがとうございました。
別の記事で紹介していますが、不良IC特定サーマルカメラ編もどうぞ。